エリザベス女王が、ご逝去をされました。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
70年もの間、イギリス国民から広く愛された、女王エリザベス2世。
その激動の半生を描いたドラマが『ザ・クラウン』です。
世界で最も長く在位していた君主として、エリザベス女王を時代ごとに、3人の女優が演じています。
あらためて、3人の女優のプロフィールと、それぞれの役づくりについてご紹介します。
クレア・フォイ (シーズン1・2)
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生年月日: 1984年4月16日
年齢: 38歳
出生地: イギリス ストックポート
身長: 162 cm
クレア・フォイは、序盤は王女のエリザベス・アレクサンドラ・メアリーとして登場。
そして、フィリップ殿下(マット・スミス)と結婚。
シーズン2に入ると、女王であり一人の人間であり、妻であることへの葛藤を描いていきます。
そんなの状況の女王を演じるにあたって、クレア・フォイの女王像はどのようにとらえていたのでしょうか?
「女王である彼女は、私たちのように家族やパートナーに自分の思いを自由に伝えられない存在で、その職務のために大切な家族を犠牲にしなければならなかった孤独な人」
こうコメントしているように、表情や立ち居振る舞いの中に、女王と一人の人間としての葛藤を演じています。
また、クレア・フォイはエリザベス女王のアクセントを完璧に再現。
さらに、公務の様子からファッションに至るまで、見事に演じ切りました。
その演技が話題となり、2018年プライムタイム エミー賞主演女優賞、2021年には同賞のゲスト女優賞を受賞しています。
そんな名実ともに評判となったクレア・フォイですが、実は『ザ・クラウン』でのギャラが、夫のフィリップ殿下役のマット・スミスよりも少なかったそうです。
その件について、制作会社が謝罪したことでも話題となりました。
オリヴィア・コールマン(シーズン3・4)
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生年月日: 1974年1月30日
年齢: 48歳
出生地: イギリス ノリッジ
身長: 170 cm
シーズン3と4からは、オスカー女優のオリヴィア・コールマンが、50代のエリザベス女王を演じました。
「美は細部に宿る」と言いますが、オリヴィア・コールマンの細部までこだわり抜かれた演技は、すごすぎます!
表情や立ち居振る舞いなど、エリザベス女王そのもの。
そのオリヴィア・コールマンも、女王と一人の人間としての葛藤を、演じる上での心の柱にしたようです。
「女王は国民の心のよりどころであるため、感情的になってはいけないし、そうならないようトレーニングを受けている。」
メンタルトレーニングをしてはいるものの、さすがのオリヴィア・コールマンも、感情が抑えきれなかったそうなのです。
なので、彼女はちょっとした工夫をしていました。
それは何かと言うと。
「海上天気予報を聴くこと!」
えっ!海上天気予報?!
それって、どんな感情を抑える効果があるのでしょうね?
オリヴィア・コールマンは、その種明かしをしてくれています
例えば悲しいストーリーのときに、話しに入り込み感情がこみ上げて来ると、スタッフがイヤフォンを持ってきて、海上天気予報を流してくれるのだそうです。
「『内陸に向けて順風が吹いています……』みたいに聞こえてくるから、それに耳を澄ますの。相手の役者のセリフを聞かないようにすると、涙がこぼれ落ちるのを防ぐことができるのよ」
豊かな感受性とそのコントロールが名演技の秘訣!と言う訳ですね。
そんな名女優のオリヴィア・コールマンですが、劇中のフランス語のセリフには苦労したそうです。
そのときに助け舟を出したのが、マーガレット王女を演じるヘレナ・ボナム=カーターでした。
オリヴィア・コールマンは、フランス語が得意なヘレナ・ボナム=カーターに、セリフの発音の仕方を教えて欲しいと頼んだそうです。
すると、ヘレナ・ボナム=カーターが、神対応。
「口の動きが見えるよう動画を撮影し、セリフを最初から録音した音声もくれた。難しい言葉に関しては、ゆっくり丁寧に発音しながら繰り返すという徹底ぶり。まるで専門家だったわ」
名女優同士の素敵な関係ですね。
スタッフやヘレナ・ボナム=カーターのアシストもあって、オリヴィア・コールマンは、2021年プライムタイム エミー賞主演女優賞を受賞しました。
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オリヴィア・コールマン『ザ・クラウン』主演女優は、アカデミー賞受賞時のスピーチが最高だった!
イメルダ・スタウントン(シーズン5・6)
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生年月日: 1956年1月9日
年齢: 66歳
出生地: イギリス ロンドン アーチウェイ
身長: 152 cm
2022年11月から配信予定のシーズン5と6のエリザベス女王役は、イメルダ・スタウントンが演じます。
『ハリー・ポッター』シリーズの、ドローレス・アンブリッジ役としても、有名ですね。
イメルダ・スタウントンが、エリザベス女王役に決定したときのコメントです。
「『ザ・クラウン』は、放送が開始された頃からずっと楽しく観ていた番組です。チームの一員として参加できることや、最終シーズンを飾れることを、本当に光栄に思います」
このように、喜びを語りました。
そして、同じ役を演じたクレア・フォイと、オリヴィア・コールマンの後を受けて、演じることについて、
「二人に恥じないよう最善を尽くします。落ち着いて全力を出せるといいのですが、緊張で胃が宙返りしています。」
プライムタイムエミー賞を受賞した二人の女優のあとでは、プレッシャーも相当でしょうね。
ですが、「緊張で胃が宙返り」といった、ユーモアを交えてコメントするあたり、名女優の自信もチラリと感じます。
そんなイメルダ・スタウントンのプロフィールを振り返ってみます。
1976年、王立演劇学校を卒業後、舞台で活躍。
イギリスで最も権威があるとされている、ローレンス・オリヴィエ賞を何度も受賞しています。
映画出演では、『ヴェラ・ドレイク』でアカデミー賞主演女優賞にノミネート。
その他『恋におちたシェイクスピア』、『マレフィセント』、『いつか晴れた日に』など数多くの有名作品に出演しています。
夫はドラマ『ダウントン・アビー』でミスター・カーソン役を演じていたジム・カーター。
娘のベッシー・カーターも女優で『ブリジャートン家』のプルーデンス・フェザリントン役で出演しています。
まとめ
『ザ・クラウン』で、エリザベス女王を演じた3名の女優。
それぞれ、素晴らしい仕事をしていますね。
実在の女王、しかもご自身もいらっしゃる中で、リアリティーある演技をしているのが凄いと思います。
演技力だけでなく、女優魂もないと、なかなかできない役柄ですね。
1人の女王を年代ごとに3名が演じると言う設定、そして王室の裏側を描いたストーリーは、斬新でセンセーショナルでもあります。
新シーズンとなるシーズン5は、2022年11月配信となります。
イギリス王室に苦難が続いた、1990年代が描かれます。
チャールズ皇太子とダイアナ妃の離婚や、王室関係者の不幸の時代が、メインのテーマです。
そして、ファイナルとなるシーズン6。
ダイアナ妃の死に対して、王室メンバーがどのように対処したかが描かれるようです。
そんな悲劇と合わせて、ウィリアム王子とキャサリン妃の出会いから結婚、その後の様子も描かれるみたいですよ。
エリザベス女王の喜びと悲しみ。
イメルダ・スタウントンの演技にも注目ですね。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
では、また!